地域活性化、まずどうするか

多くの地域で見られる状況

地域活性化の主体は、あくまで「地方」です。
活性化すべきは地方であって、活性化しなくてはならなくなった原因も(100%とは言いませんが)地方にあるのだから、当然です。
おそらくそういう状況は全国の多くの地方で見られるのではないでしょうか。

では活性化がすんなり進むかといえば、そうとも限りません。
多くの地方で次のような状況が見られます。

  1. 危機的な状況に気づいていない
  2. 危機的な状況に気づいているが、放置している
  3. 危機的な状況に気づいており、どうにかしたいがどうすればよいかが分からない
  4. 危機的な状況に気づいており、行動を起こしたが続かない

もっとも罪深いのが、2.の「気づいているが、放置している」であることはいうまでもありません。
おそらく気づくとすれば、役場のまちづくり政策課だったりNPOだったりということになるのでしょう。
その主担当が放置するのなら、他に気づいてなんとかできる人はいないはず。
担当が変わるなり、組織が改変されるなりするのを待つよりほかありません。

これら1.から4.は、図1のように気づきと行動を軸とするグラフにプロットすることができます。
またその類似性からいって、青で示した1.2.と赤で示した3.4.の二つに分けられるでしょう。

図1 地域活性化がうまく進まない地方の態度(ある区分)
図1 地域活性化がうまく進まない地方の態度

すなわち、行動を起こした(あるいは起こそうとしている)のか(=赤)、起こしていないのか(=青)の区分です。

しかしまたその一方で、図2のような区分も考えられるのです。

図2 地域活性化がうまく進まない地方の態度(別の区分)
図2 地域活性化がうまく進まない地方の態度(別の区分)

紫で示した1.2.3.は教えを必要としている状態、緑で示した4.は発信できるものがある状態といえるでしょう。
すなわち、受動態(=紫)と能動態(=緑)と言い換えることができるはずです。
これらは時間とともに進んでいく段階と考えられるので、受動段階、能動段階と言い換えてもいいかもしれません。

私は、図1よりも図2のほうが重要な区分だと考えています。
なぜなら、外部に協力者がいる場合、図2のほうが協力できる内容の違いが明確になっているからです。
そもそも地方だけでは問題解決が難しいから過疎化に繋がっていったという歴史背景を考えると、外部の協力者の存在なくして今後の活性化を語ることは空疎な議論といえるでしょう。
もちろん、外部の協力者といっても、アドバイスをくれる活性化コンサルタントだったり、補助金や交付金で財政的な支援をしてくれる国や都道府県だったり、特産品をリピートして購入してくれる消費者だったりとさまざまです。

受動段階にある地域活性化に必要なこと

受動段階と区分した1.2.3.について考えていきましょう。
(能動段階と区分した4.についてはまた別稿で考えたいと思います)

1.2.3.は、一度も行動を起こしていない点で、4.とは明確に分けられるべきです。
危機に気づいていない、気づいていても何もする気がない、どうにかしようと思うけれど何をしていいか分からない。
そんな段階に必要なのは、気づきを生むセミナーやワークショップ、または方策をともに考えるコンサルティングなどでしょう。
見る目と行動力を教えてもらわずに、ひとりでに動き出すことはあり得ません。

まずは地域の危機を肌で感じ、正しく認識すること。
そこからすべては始まります。
そして、その危機を乗り越え、あるいは危機を福に転じるためには何をしなければいけないか。
どこに目標を置き、そこに至るまでの方策は何か。

地域活性化に関するセミナーは数多く開かれています。
まずは個人レベルで構わないので、少しでも危機を感じている人がそうしたセミナーを受講してみてはいかがでしょうか。
そこに気づきがあれば、周りの人を巻き込み、自治体を巻き込んで、同じセミナーを受けると足並みが揃うはずです。
セミナーの講師は多くの場合、コンサルティングも引き受けてくれるでしょう。
信頼に値すると思えば、正式に依頼し、伴走してもらうと心強いのではないでしょうか。

コンサルタント契約は単年と複数年とありますが一長一短です。
単年契約は環境の変化に対応しやすい、成果が思わしくない場合に契約を打ち切りやすいなど、うまくいかない場合のメリットはあります。
しかし一方で、成果が上がりつつあるから継続しようと思ったら多忙を理由に断られたというケースもあり、うまくいった場合にはデメリットとなる可能性があるので要注意です。
また、1年でゴールに到達することはまずないなかで単年で契約することは、計画自体に身が入らないコンサルタントもいると聞きます。
このあたりは地域の事情、お願いしようと思うコンサルタントの人柄などを加味して決めるしかないといえます。

KOBESTもセミナーやコンサルティングを引き受けていますので、ご検討の一つに加えていただけると幸いです。

(2022/9/30記)

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